どうも、タビジウニです!
今回は、「特例子会社ってそもそも何?」「特例子会社で働く心理的なデメリットは?」という疑問にお答えします。
しっかり「特例子会社のデメリット」を理解したうえで、就職・転職の参考にしてみてくださいね。
そもそも、「特例子会社」ってなに?
まず、「特例子会社」についてわかりやすく、ざっくり説明します。
日本では、「障害者雇用促進法」という法律があります。
ざっくり説明すると、
企業は、障がい者もしっかり雇ってね!
という法律です。
この法律があるため、企業は一定割合の障がい者を雇う必要があります。
でも、企業によっては「うちには障がい者がしっかり健康に働ける職場がない…」という企業もあるわけです。
そんな時に、企業は「特例子会社」というものを設立します。
特例子会社は、障がいのある人が体調に合った無理のない業務で働ける会社です。
これによって、障がい者は「障がいを職場に理解してもらいながら」しっかりと健康に長く働くことができます。
また、企業は自分の会社で一定数の障がい者を雇えます。
(子会社の障がい者を、親会社の障がい者数にカウントしてOK)
そんな「win-winの就労システム」が特例子会社だとざっくり理解しておきましょう。
「特例子会社」の心理的なデメリット
給料が低く、精神的にダメージ
特例子会社の給料は、一般企業の障がい者採用と比べても、給料が低い傾向があります。
そのため、「こんなに頑張って働いているのに、この給料か…」なんてガッカリすることも。
また、「ボーナス」や「退職金」がない特例子会社もあり、将来的な不安を感じる人も少なくありません。
特例子会社の給料が安い理由は、こちらの記事で解説しています。
「障がい者として扱われること」への違和感
特例子会社では、障がいのある方が無理なく働けるよう、職場環境や業務内容が調整されています。
しかし、こういった職場の配慮を、「障がい者として特別扱いされている」と感じ、違和感を覚える方もいます。
(筆者)
実際に、私の知人も特例子会社で働いていましたが、
「特別扱いが逆に辛い」という理由で転職していました…。
また、特に目に見えない障がい(発達障がい、精神障がい、など)は、企業も過剰に配慮しがちです。
私も仕事の中で、「そんなに神経質にならなくても、このくらいならできる仕事なのに…」ということがありました…。
周囲の良かれと思っての配慮が、障がい当本人には心のつっかえになる
ということもあり、「特例子会社は合わない」と感じる人もいるようです。
「障がい者なのに凄いね」という社会の目
世の中には『障がい者ポルノ』などという言葉もありますが、
「障がい者なのに一生懸命働くなんて素晴らしい!」
という見方をする人も実際存在します。
私自身、このような目線を感じる場面がちょくちょくあります…。
もちろん悪気があってそういう見方をする人は少数派です。
また、社会の全員がそういう見方をするわけではありません。
しかし、
特例子会社で働いていると、よりそのような差別的な目線で見られることが増えるかもしれない
ということはしっかりと理解しておきましょう。
職務内容が単調で、ずっと同じことを何年もやっている気がする
特例子会社では、従業員の障がいに合わせた業務を任せます。
そのため、特例子会社では、比較的単純で専門性の低い、体に負担のかからない作業が多くなります。
例えば、
- 軽作業(印刷業務など)
- データ入力
- 清掃
などの業務です。
こうした仕事は、身体的・精神的な負担が少なく、安定して就労することができます。
しかし、「色々なことに挑戦したい」「仕事で成長していきたい」と思う方にとっては、特例子会社の業務は物足りなく感じることがあるかもしれません。
「成長を感じられないことがストレス」という方には特例子会社はお勧めしません。
昇進が少なく、モチベーションが保てない
特例子会社では、多くの場合、管理職や役員職までのポストは用意されていません。
そのため、給与も上がりづらいですし、仕事における昇進もしづらいと言われています。
私が就活を行った特例子会社3社のうち、
全ての会社で、親会社の社員(健常者)が特例子会社の役員になっていました。
特例子会社では、キャリアで積極的に上を目指すような環境では無いため、モチベーションの維持に困ったり、将来に対する不安を抱きやすくなったりします。
まとめ
特例子会社で働く一番のメリットは、ご自身の障がいをしっかりと受け入れてもらったうえで、無理なく長く働ける点です。
一方で、「モチベーションの維持」や「障がい者として働く姿勢」にストレスや違和感を感じることもあります。
「特例子会社」の心理的なデメリットをしっかりと理解して、納得のいく就職・転職を目指しましょう!
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