どうも、タビジウニです!
障がいのあるお子さんを一生懸命育てられている方にあるあるの悩みです。
子供に身体障がいがあるけど、普通の公立校に通わせられるのかな…。
子供が公立校に入学することになったけど、どんな準備をしておけばいいのだろう?
今回はそんな疑問に、2型コラーゲン異常症の障がい者目線で解説します。
特に、2型コラーゲン異常症の方には共通するところが多くあると思います。
是非参考にしてみてください!
※障がいの種類によっても話は変わりますので、参考としてお読みください。
学校生活の心配・困りごと
そもそも学校に入学できるのか…??
そもそも公立の学校に入学することができない可能性があります。
これは、多くの身体障がいのある子どもが直面している問題です…。
特に、公立の小学校・中学校では、身体障がい者の受け入れ態勢が整っていないという理由で、入学を断られるケースがあります。
「この時代にまさかそんなことがあるわけ…」と思われるかもしれませんが、残念ながらお子さんがそうなる可能性もゼロではありません。
公立の学校に入学できるかどうかは、学校や市の考え方・これまでの経験、お子さんの障がいレベルなどによって変わります。
ただし、障がいに関わらず受け入れを行なっている学校、相談したら体制を整えてくれる学校ももちろん沢山あります!
(筆者)
お子さんの体調が安定しない場合は、支援学級に通わせるという選択肢もありますよ
小学生の段階で特別支援学校に入学すると、そこから一般の公立中学校、高校に上がることは非常に難しくなります。
(そもそも学校としての教育カリキュラムが違うため、学力的に厳しくなります)
そのため、お子さんを特別支援学校ではなく、通常の学校に通わせたい!と思われている方は、しっかり早めから市役所に相談して、お子さんが普通の公立校に通えることをアピールしておくことが重要です。
入学後、ありとあらゆるモノのサイズが合わない
ジャージ・制服
多くの脊椎骨端異形成症患者は、手足が短いタイプが多いです。
そのため、普段の洋服選びですら非常に苦労します…。
多くの学校では学校指定のジャージや制服があり、少なくても中学生になると大体の子が既定のサイズでは合わなくなります…。
そのため、これらの学校指定の服は早めにサイズ確認をしておきましょう。
(筆者)
私も、小学校のジャージをはじめに、中学・高校の制服、ジャージ、就活のスーツはすべてサイズが合わずにオーダーメイドで用意していました。
お値段もかかりますので、そのあたりも事前に下調べしておきましょう。
サイズのお直しをしてくれるお店もあるので、そういうお店を事前に探して相談しておくのも良しです。
なんにしろ、制服やジャージはお子さんにとっても非常に大切です。
入学早々周りの子から浮かないよう、制服類は入学が決まったらとにかく早めに準備しておきましょう。
上履き
うっかり見落としがちなのが上履きです。
学校によっては、上履きの色が学年によって指定だったりします。
そのため、保育園・幼稚園では困らなかった上履き探しに困る、という例もしばしば…。
お店で取り寄せになって時間がかかる場合もあるので、足の小さな子はここも確認しておきましょう。
ランドセルの重さ、大きさ
最近のランドセルは軽いものが多いですが…。
それでもランドセルは軽さの追求を徹底しましょう。
ポイントは今後の体調変化です。
小学校を卒業するころには、手術や装具(コルセット)が必要になる可能性があります。
その際、ランドセルが重いものだと、脊椎に負担がかかってしまいます。
ありとあらゆる設備の高さ
先天性の2型コラーゲン異常症では、小学校入学時には、既に周りの子との体格差を感じることがあります。
そのため、学校の机や椅子の高さは注意しましょう。
事前に学校に相談できる場合は、以下のポイントも確認できるとgoodです。
- 椅子の下に踏み台を置かせてもらえるか(足が浮くため)
- 席を前にしてもらえるか(前の子で黒板が見えにくいため)
- 教室に踏み台を置かせてもらえるか(黒板に書くとき、水道を使うときなど)
- 靴箱やロッカーを低い場所にしてもらえるか
など。
事前にできる工夫を相談しておくことで、学校からの理解も得やすくなります。
また、早めに相談しておけば、合理的配慮としてスロープを付けるなど、学校自体をバリアフリー化してもらえる可能性もありますよ!
場合によっては、送り迎えも必要かも
これは特に田舎中心の話になります。
(筆者)
私の地元は、数時間に1本しかバスの来ないようなところ。
なので、通学は基本「歩きor自転車」でした。
私の場合は、いずれも身体的に厳しかったため、毎日登下校は車で送り迎えしてもらっていました。
過保護はいけませんが、環境やお子さんの体調によっては、送り迎えも一つの選択肢です。
こちらもトラブルを防ぐため、事前に学校に相談しておきましょう。
(私自身、周りの子に「ズルい」と言われることもしばしばあったので…)
学校の環境、移動に時間がかかって間に合わない
体育、図工、家庭科、クラブ活動など、学校では教室間の移動が必須です。
しかし、2型コラーゲン異常症の子は、人よりも歩行に時間がかかる場合が多いです。
そのため、階段を上るのに時間がかかって授業の間に移動しきれないことや、体育の着替えが間に合わない、なんてこともしばしば…。
また、先生も障がいのある子に慣れている人ばかりではありません。
そのため、頑張って移動したにもかかわらず、授業に遅れてしまった子を、他の生徒さんと同じように「なぜ遅れたんだ!!」と叱ってしまうこともあります。
そういった誤解を防ぐためにも、学校には事前に移動に時間がかかることを伝えておきましょう。
(筆者)
ちなみに私は小学生のころ、毎回体育の移動が間に合わなくて、「走りなさい」といつも怒られていました…。時代を感じますね…笑
いじめや孤立
残念ながら、障がいが理由で、いじめや孤立の原因になる可能性があります。
インターネット検索で「障がい者 学校」と打つと、サジェストで「いじめ」というワードが出てくるほど…。
特に多いのが、
- 身体的な違いが目立つことで、面白半分でいじめられるケース
- 大人が障がいに配慮した結果、他の児童たちが「特別扱いでズルい」と面白くなくなるケース
です。
もちろん、必ず障がいのある子全員がいじめられるわけではありませんが、それでもリスクは高いです。
お子さんの学校での様子は注意しておきましょう。
また、もし何かがあった時に、すぐに相談してもらえるような関係作りは徹底しておきましょう。
学校の勉強についていけなくなる可能性もある
まず前提として、2型コラーゲン異常症そのものには学力に影響ありません。
しかし、通院や入院を定期的に繰り返したり、痛みで学校を休みがちになったりすると、授業についていくことが大変です。
(筆者)
私も、テストの順位はたいてい下から数えた方が早い子でした…笑
また、症状が進行すると、一定時間椅子に座っていることすら厳しくなります。
このような状況に陥る可能性がありますので、通信教育での勉強に早いうちから慣れさせる、家庭教師をつける、自主学習の習慣をつけさせる、など学習に対する対応も検討した方がいいでしょう。
そもそも、周りと全く同じようには過ごせない
これはほぼ確実です。そして避けようがなく、受け入れるしかありません。
2型コラーゲン異常症は、大人に近づくほど徐々に健常者の子と同じ学校生活は送れなくなります。
周りとの絶対に縮められない差が、嫌でも見え始めるんです。
例えば、
- 体育の授業を体の痛みで欠席するようになる
- 長距離走でどんなに練習しても、健常者には勝てなくなる
- 将来就ける仕事が障がいで何となく制限され始める
- 部活で運動部に入っても、障がいが理由で良い成績が残せない
- 恋愛も、障がいの見た目が理由で断られる可能性が高くなる
ざっとあげてもなかなか苦しいことだと思います。
こういった人との違いは、多くの障がい者にとって簡単に解決できるものではありません。
そして、健常者と一緒に過ごすからこそ、向き合わなければいけない苦しさでもあります。
このような「どんなに頑張っても人と違う」生活を送ると、多感な時期には自分自身受け入れられなくなる可能性も十分にあります。
こればかりは正解はありません。
本人も、周りも苦しくてしょうがない時期が、ほぼ必ずやってきます。
そういった時期が何度か訪れる、ということをまずは理解しておきましょう。
絶対に注意したいこと
最後に全体を通して絶対に注意しておきたいことを2点書きます。
学校に対して、初めから必要以上にお願いをしない
親目線では、どうしても最初から子供に快適な学校生活を送らせてあげたいと思います。
しかし、初めから100点を目指そうとすると、過剰な配慮を行ってしまう可能性があります。
そうすると、「お子さんと周りの子との違い」がハッキリし、最悪の場合、学校で孤立する可能性も。
特に、多感な時期のお子さんにとって「過剰な特別扱い」は「悪いことをしていないはずなのに、なぜか周りに馴染めない」なんて状況に繋がりかねません。
(筆者)
必要以上に配慮されることで、お子さんが「人に助けてもらえることは当たり前」
と思ってしまう可能性もあります。
とはいえ、学校に受けれてもらうために、どうしても必要な配慮はあります。
そのため、
という姿勢を大切にしていきましょう。
お子さんと「一緒に」決める
大人から見れば必要な支援でも、お子さんにとっては「望んでいない支援」になる可能性もあります。
特に、子供の意見を聞かずに、あれもこれもで環境を整えてしまうと、お子さんは「どうして自分だけみんなと違うの…。」という感情になるのも当然かと思います。
どうしても、障がいのあるお子さんを通わせる際、親と学校の2者で話をすることが多くなります。
しかし、最初は特に、できるだけお子さんを立ち会わせるように心がけましょう。
障がいに関わらず、自分の居ないところで自分の生活のことを決められるのって嫌ですよね。
また、学校で困ったことがあっても、「親は学校の見方で、自分の見方ではないんだ」と子供が思ってしまっては本末転倒です。
そのため、「大人だけで決める」のではなく、「しっかりお子さんも含めて」学校と話をするよう心がけましょう。
子供にとって一番の見方は親御さんです。
まとめ
以上、今回は2型コラーゲン異常症(脊椎骨端異形成症)の子供と親が、学校生活のどんなところに困るのかをご説明しました。
恐らく痒い所に手が届いていない部分もあったと思います。
(筆者)
是非もっと知りたいと思ってくださった方は、お問い合わせください。
分かる範囲で全力でお答えします!
どうか、お子さんが少しでも楽しい学校生活を送れますように…!
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