「障がい者採用って、企業はどんな人を求めているの?」
「一般企業と特例子会社では、採用基準が違うって聞くけど本当?」
障がい者雇用を目指すとき、多くの方がぶつかる疑問です。この記事では、企業が障がい者採用で重視するポイントを、一般企業と特例子会社に分けて具体的に解説します。
実際の就活・転職でアピールできる事例や面接での伝え方も紹介しますので、採用対策にぜひ活用してください。

特例子会社とは?
特例子会社は、障がい者雇用促進法に基づき、親会社が障がい者雇用を目的に設立した子会社のことです。
法定雇用率の達成にカウントできるほか、障がい者が働きやすいように職場環境や業務内容が調整されています。
例:大手メーカーのデータ入力専門部署、郵送業務、軽作業など
★こちらの記事で特例子会社についてもっと詳しく解説しています!
一般企業の障害者採用で求められる人材

専門知識やスキル
一般企業の障害者採用では、健常者とほぼ同じレベル感で働くことを求められます。
実際、筆者も学生時代に「健常者の受ける一般採用」と「障がい者採用」の両方を受けましたが、両者で求められるスキルにはさほど違いはないと感じました(異なるのは倍率くらい)。
例:
- 事務職 → Excel関数、資料作成、メール対応
- IT職 → プログラミング、システム運用経験
- 営業職 → 顧客対応経験、プレゼン資料作成
積極性・挑戦心
一般企業の障害者採用では、「指示待ち」ではなく、自ら提案や改善を行う姿勢が評価されます。
面接アピール例:「前職では業務効率化のために○○ツールを導入し、作業時間を30%削減しました。」
問題解決能力・柔軟性
業務の中で起きるトラブルに対し、自分で解決策を見つける力。
転職活動でのPR例
「体調不良で出勤が難しいとき、在宅で業務を完結できる仕組みを提案・実行した」
特例子会社で評価される人

特例子会社では、障がい者が無理なく長く働けることが重視されています。
そのため、コミュニケーション能力や障がいへの自己理解などが求められます。
コミュニケーション能力と協調性
特例子会社では、足の不自由な方、知的障がい、発達障がい、視覚障害など、様々な障がいを持つ人たちが一緒に働いています。
そこで必要とされるのが、相手のことを理解しようと努力し、適切なコミュニケーションが取れる力です。
お互いの特性を尊重しながら、困ったときには協力し合える協調性も求められます。
自己管理能力
特例子会社では、障がいに応じた配慮がされます。
しかし、障がいは本人にしか分からない部分も大きいため、自己管理能力が求められます。
特に、障がいの特性に応じた体調管理は、どこの会社でも必須の力になります。
また、病院への通院など、仕事に影響を与える可能性がある場合には、事前に相談するなどのスケジュール管理も必要になります。
長く働き続けるためには、自分の健康状態をきちんと把握し、業務と通院のバランスを自ら適切に対処することが求められます。
コツコツと取り組む姿勢
特例子会社では、事務作業やルーティンワークが業務の大半を占めることも少なくありません。
そのため、「作業の正確さ」と「継続的に業務を行う集中力」が重要です。
障害への自己理解
特例子会社では、従業員の障がいに合った業務を任せます。
ただし特例子会社は、病院でも、専門機関でもありません。
そのため、特例子会社で働く際も、ご自身の障がいについて正しく理解し、職場でどのような配慮が必要かを適切に伝える力が求められます。
まとめ

今回は、「障がい者採用ではどんな人材を欲しがっているのか」をご紹介しました。
特例子会社と一般企業では、評価される人材のポイントに違いがあります。
いずれの場合も、ご自身がどのような働き方をしたいのか、どんな環境でなら力を発揮できるのかをしっかり考えることが大切です。

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