阿蘇の広大な自然と、イルミネーションもきれいな風情溢れる黒川温泉。
そんな阿蘇・黒川温泉を、ベビーカーや車椅子などでも楽しみたい!

実際に、身体障害のある筆者が旅行したうえで、バリアフリー観光コースをご紹介します!
1日目:阿蘇山周辺のバリアフリー観光
阿蘇山周辺はレンタカーで巡れる絶景スポットが多く、バリアフリー対応も進んでいます。
逆に、公共交通機関は皆無に近いため、レンタカーの利用をお勧めします。

運転免許を持っていない方は、タクシーで来ている人もちらほらいたよ!
ただし、タクシー利用の際はご注意を。
シーズンにもよりますが、昼頃を過ぎると山頂まで大渋滞に!(筆者が行った際は10時に山頂に着くようにしました)
タクシー代も高くなってしまうため、早い時間に行くorバスツアーなどを利用することをご検討ください。

レンタカー情報
手動運転装置の付いたレンタカーを貸し出している会社もあります。
例えば以下のような会社です(価格は車両などの条件によります)。
- ニッポンレンタカー:一部店舗で取り扱いあり
- トヨタレンタカー:一部店舗でウェルキャブ(福祉車両)あり
- オリックスレンタカー:福祉車両の取り扱いあり
すべての店舗に福祉車両のレンタカーがあるわけではないため事前に確認しておきましょう。
場合によっては希望の店舗に輸送してもらえることもあります。
また、予約時には運転装置の有無、条件、必要書類(免許証、障害者手帳など)を確認しましょう。
トヨタレンタカーなどでは、障害者手帳提示で割引があります(等級などの条件はご確認ください)。
午前:阿蘇山上広場と草千里ヶ浜
阿蘇山上広場:駐車場から広場まで舗装されており、車椅子やベビーカーでも移動しやすいです。バリアフリートイレや休憩所も完備。目の前に広がる火口はかなり迫力満点でした!!強風が吹くので帽子はおススメしません(河口付近にめちゃくちゃ飛んでた笑)

観光地の割にはめっちゃトイレが綺麗だったよ。多目的トイレ(バリアフリートイレも完備!)
草千里ヶ浜:阿蘇五岳を背景にした広大な草原。駐車場から遊歩道の一部は舗装されています。バリアフリー対応のレストランやお土産店もあります。
ランチ:阿蘇ミルク牧場 (以下記載の大観峰でもお食事を楽しめます)
新鮮な牛乳を使った料理やスイーツが人気の牧場です。
施設内は比較的平らな道が多く、レストランも車椅子やベビーカーで入りやすくなっています。
動物とのふれあいコーナーもあり、家族で楽しめます。

午後:大観峰
阿蘇五岳を一望できる絶景スポットです。
駐車場から展望所までほぼ平らな道で、アクセスしやすいです。阿蘇のカルデラ地形と山々の美しい景色を存分に楽しめます。
ただし、道路を挟んだ草原の方は階段や石、坂道も多いです。車椅子やベビーカーで入ることは難しいため、ご注意ください。
バリアフリートイレやお土産店も併設されています。

中でも熊本ラーメンを食べられる店舗では、雄大な阿蘇五岳を目の前で楽しめる最高のスポットだよ!車椅子などでも利用可能!
宿泊:阿蘇山温泉ホテル
バリアフリー対応の設備が整ったホテルで一日の疲れを癒しましょう。バリアフリー客室や館内設備、温泉の泉質やバリアフリー状況は事前に確認すると安心です。
時間の目安
- 空港・熊本市内→阿蘇山上広場:約1時間30分~2時間
- 阿蘇山上広場・草千里ヶ浜見学:約2時間
- 阿蘇山上広場→ミルク牧場:約20分
- ミルク牧場滞在:約1時間30分
- ミルク牧場→大観峰:約30分
- 大観峰見学:約1時間
- 大観峰→ホテル:約30分~1時間
注意点:一部未舗装の場所や階段、坂道がある場合があります。事前に各施設の公式サイトで確認し、天候による状況変化も考慮しましょう。

2日目:黒川温泉周辺のバリアフリー観光
2日目は風情ある黒川温泉で、温泉街散策と個性豊かな温泉を楽しみましょう。
午前:黒川温泉街散策
風情ある温泉街の景観が魅力的。石畳の道や趣のある旅館が立ち並び、散策するだけでもリラックスできます。
注意点:
- 道幅が狭い場所や坂道が多く、階段のみの施設もあります
- 石畳や古いコンクリート舗装の道もあり、車椅子やベビーカーの移動が大変な箇所があります
時間に余裕を持って散策し、必要に応じて介助を受けましょう。
温泉街入口の観光案内所でバリアフリーマップを確認できます。

人一人が通るので精一杯な場所も。坂道も多いから事前にマップを確認しておこう
ランチ:黒川温泉の食事処
地元食材を活かした美味しい店が多数!
多くの店は車椅子やベビーカーでも入りやすいよう工夫されていますが、古い店や坂道に作られたお店も多いため、事前確認をおすすめします。

バリアフリー駐車場もあるけど、数が限られていたり、狭かったりするよ。
近くの旅館を予約しない場合は、早めに向かって駐車場を確保しよう。
(著者は駐車場探しで1時間つぶしました…。)
午後:黒川温泉湯めぐり
「入湯手形」を利用して、様々な温泉を巡るのが醍醐味です。
多くの旅館が日帰り入浴を受け付けています。
注意点:
- 旅館ごとにバリアフリー対応は異なります
- 古い旅館はエレベーターがなかったり段差が多い場合も
- 露天風呂への移動に階段や狭い通路がある場合も
- 脱衣所・洗い場の広さや手すりの有無を確認しましょう
バリアフリー対応の貸切風呂がある旅館もあります。
家族や介助者と一緒に安心して入浴できますが、予約や追加料金が必要な場合が多いです。

時間の目安
- ホテル→黒川温泉:約1時間~1時間30分
- 温泉街散策:約2時間
- ランチ:約1時間
- 湯めぐり:約2~3時間
- 黒川温泉→空港・熊本市内:約2時間~2時間30分
注意点:黒川温泉は全体でバリアフリーに配慮していますが、地形的な制約から完全にバリアフリー化されているわけではありません。時間に余裕を持てるよう、事前に各施設に問い合わせることをおすすめします。
まとめ
阿蘇の大自然と黒川温泉の温かい雰囲気は、きっと忘れられない思い出になるでしょう。
事前の情報収集と計画をしっかり行えば、ベビーカー利用の家族も、車椅子を使う方も、障害をお持ちの方も、一人旅の方も、安心して旅を楽しめます。
このガイドがあなたの旅の計画に役立つことを願っています。

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