近年の障害者雇用は多様性を重視する企業が増加し、追い風が吹いています。しかし、発達障害を持つ方の就職・転職活動は、その特性ゆえの難しさも。
だからこそ、専門エージェントが「転職成功」の鍵!
今回は障害者採用を経験した筆者が、「発達障害に特化したエージェント比較」をまとめます。
障害者採用は売り手市場!?求人祭り?
2025年、企業ではダイバーシティ&インクルージョンが推進され、障害のある方の雇用に対する意識が大きく変化しています。
国や自治体も、障害者の就労支援に力を入れており、様々な支援策が提供されています。このような背景から、発達障害を持つ方が自身の特性を活かせる職場を見つけやすい環境が整いつつあります。

私が就活した際も、「積極的に障害者を採用したい」という会社がたくさんあったよ
「発達障害」に特化した転職エージェント7選「徹底比較」!

1.マイナビパートナーズ紹介
- 強み: 大手人材紹介会社であるマイナビグループの障害者専門転職支援サービス。幅広い業界・職種の求人を保有し、一般求人だけでなく障害者雇用枠の求人も扱っています。丁寧なカウンセリングと、個々のスキルや希望に合わせた求人紹介が期待できます。「マイナビ」というブランドへの安心感も強みです。
- 発達障害への特別なサポート: 障害に関する専門知識を持つキャリアコンサルタントによる相談、合理的配慮に関する企業への働きかけ、面接対策など、一人ひとりの状況に合わせたサポートを提供しています。
- オススメできない人: 発達障害に特化したより専門的な支援を求める方、IT・WEB業界など特定の分野に特化したサポートを希望する方。
2. 【atGPジョブトレ 発達障害コース】
- 強み:
- 発達障害に関する深い専門知識を持つキャリアコンサルタントが、あなたの特性を丁寧に理解し、強みを引き出す個別サポートを提供。「安心して相談できる」「親身になって話を聞いてくれる」といった利用者の声が多く、特性に合わせた模擬面接や、企業への合理的配慮に関する具体的なアドバイスが受けられます。
- 一般には公開されていない、発達障害のある方が働きやすい企業の非公開求人を多数保有しています。
- 発達障害への特別なサポート:
- 特性理解ワークショップ: 自身の特性を深く理解し、自己PRや企業選びに役立てるための実践的なワークショップを開催。
- 合理的配慮の提案: 企業に対し、あなたの特性に合わせた柔軟な働き方や職場環境(座席配置、業務プロセスなど)の調整を交渉。
- オススメできない人:
- 自身の特性について詳細を話したくない方。
- 特に専門的な支援を必要とせず、主体的に転職活動を進めたい方。
3. dodaチャレンジ
- 強み:
- 業界トップクラスの豊富な求人数を誇り、「多くの選択肢の中から自分に合った仕事を探したい」という方に最適。
- 大手ならではの充実したサポート体制により、履歴書・職務経歴書の添削、模擬面接など、転職活動全般にわたる手厚い支援を提供。
- 健常者の就活・転職サポートを行っており、CMも放映している有名会社。安心感。
- 発達障害への特別なサポート:
- 障害者雇用に理解のある企業の紹介: 障害者雇用に積極的に取り組む企業や、合理的配慮の提供に理解のある企業を紹介。
- 障害者雇用専門のキャリアアドバイザーによる相談: 障害のある方の転職支援経験が豊富な専門アドバイザーが、個別の相談に対応。
- オススメできない人:
- 発達障害に関する専門的な知識や、きめ細やかな個別サポートを特に重視する方。
- 少人数制で、よりパーソナルな支援を希望する方。
4. キズキビジネスカレッジ
- 強み:
- 単なる求人紹介に留まらず、就職後のキャリア形成を見据えたサポートを提供。ビジネススキルやコミュニケーション能力向上のための実践的なトレーニングが充実しており、「社会人としての基礎力が向上した」「自信を持って仕事に取り組めるようになった」という声があります。
- 丁寧なカウンセリングを通じて、あなたの得意なことや苦手なことを共に分析し、強みを活かした自己PRの作成や適切な企業選びを支援。
- 発達障害への特別なサポート:
- SST(ソーシャルスキルトレーニング): 職場での円滑なコミュニケーションや人間関係構築のためのトレーニングを実施。
- 就労移行支援との連携: 必要に応じて、より包括的なサポートを提供する就労移行支援事業所との連携も行っています。
- オススメできない人:
- すぐに正社員としての就職を希望する方(準備期間が必要となるため)。
- ビジネススキルの向上に関心がない方。
5. AIやデータサイエンスが学べる就労移行支援【Neuro Dive】
- 強み:
- IT・WEB業界に特化した求人を豊富に扱い、プログラマー、Webデザイナー、エンジニアなど、専門スキルを活かせる仕事探しに強み。「IT業界に特化しているため、自分のスキルに合致した求人が見つかりやすい」「業界知識が豊富なコンサルタントが多い」との評価があります。
- キャリアチェンジを目指す方への研修制度や資格取得支援など、スキルアップのためのサポート体制も充実。
- 発達障害への特別なサポート:
- ITスキルに特化した個別指導: あなたの現在のスキルレベルに合わせて、就職に必要なITスキルを効率的に習得できる個別指導を提供。
- 柔軟な働き方の提案: リモートワークやフレックスタイム制など、発達障害のある方が集中しやすい働き方を推奨する企業を紹介。
- オススメできない人:
- IT・WEB業界以外の職種を希望する方。
- 個人作業よりもチームでの協働を重視する方(職種による)。
6. atGPジョブトレIT・WEB
- 強み:
- 幅広いIT関連職種に対応し、「未経験からIT業界への挑戦をサポートしてもらえた」「自分のペースでスキルアップできる環境を紹介してもらえた」といった声があります。
- 企業の人事担当者との密な連携により、企業の求める人物像や職場の雰囲気を詳細に把握しているため、入社後のミスマッチを防ぐための情報提供に強み。
- 発達障害への特別なサポート:
- ITスキルに関する基礎講座: IT業界未経験の方でも安心して就業できるよう、基本的な知識やスキルを習得できる入門講座を提供。
- OJT制度が充実している企業の紹介: 入社後の丁寧な指導体制が整っている企業を紹介することで、スムーズな職場適応を支援。
- オススメできない人:
- IT・WEB業界に全く関心がない方。
- 指示された業務のみを遂行したい方(自主性や継続的な学習意欲が求められる場合があるため)。
7. パーソルチャレンジ・ミラトレ
- 強み:
- 働くための基礎となるコミュニケーションスキル、PCスキル、ビジネスマナーなどを包括的にトレーニング。「働く自信がついた」「規則正しい生活を送れるようになった」といった利用者の声が多くあります。
- 一人ひとりの状況や目標に合わせた個別支援計画に基づき、就職活動だけでなく、就職後の職場定着まで手厚くサポート。
- 発達障害への特別なサポート:
- 日常生活支援: 服薬管理や金銭管理、生活習慣の確立など、日常生活における困りごとの相談や具体的なアドバイスを提供。
- 職場定着支援: 就職後も定期的な面談を実施し、職場での悩みや課題解決をサポートすることで、長期的な就労を支援。
- オススメできない人:
- すぐに正社員としての就職を希望する方。
よくある疑問 – 発達障害者の転職編
Q: 障害者の転職市場において、身体障害、発達障害、精神障害の割合はどのくらい?

A: 身体障害、発達障害、精神障害の割合は、概ね3割ずつとされています。障害者全体の転職市場における割合は、近年では精神障害のある方の割合が増加傾向にあります。それぞれの障害特性に合わせた支援が進んでおり、働きやすい環境になっていることがポイントです。
Q: 自分に合った転職エージェントを見つけるには?
A: 自分に合ったエージェントを見つけるためには、以下の観点がポイントです!
- 専門性: 自身の障害に特化したエージェントか、過去に就職実績があるかを確認しましょう。
- 得意な業界・職種: 自身の希望する業界や職種が決まっている場合、その分野に強みがあるエージェントかを確認しましょう(例:IT・WEB業界に強い、事務職に強いなど)。
- サポート体制: 求人紹介だけでなく、履歴書添削、面接対策、職場環境の調整など、どのようなサポートを受けられるかを確認しましょう。
- 口コミや評判: インターネット上の口コミや評判を参考に、実際に利用した人の声を聞いてみるのも重要です。

実際に就活した経験では、担当者との相性もとても大切だと思うよ。
エージェントはマラソンのコーチのようなもの!
「信頼できると感じられるか」「親身になって話を聞いてくれるか」などは重要だよ。(基本的には登録後に担当者と面談or電話してコンタクトを取る)
Q: 転職エージェントはいくつ使うのが一般的?平均登録数は?

A: 転職エージェントの利用数は人それぞれですが、平均登録数は2〜3社程度と言われています。
複数登録することで、より多くの求人情報を得られたり、複数の担当者からのアドバイスを比較検討できたりするメリットがあります。

私も「エージェント」と「障害者向け就活サイト」で3~4社利用していたよ!
ただし、数が多くなるとその分管理が大変になります。ご自身に合うサービスを3~4社程度に絞ることをオススメします。
Q: 転職回数が多いと不利になる?不利にならないようにするにはどうすれば良い?
A: 転職回数が多いと、企業によっては「定着性がない」と懸念される場合があります。
しかし、不利にならないようにするための対策はあります。
- 明確な転職理由: 過去の転職理由を明確に説明できるように準備し、今回の転職ではどのようなキャリアプランを実現したいのかを具体的に伝えましょう。
- スキルアップのアピール: 前の職場ではどのようなスキルや経験を積んできたのかを具体的にアピールできるようにしましょう。
- ポジティブな姿勢: 過去の経験を基に、今回の転職への意欲を示す前向きな姿勢が重要です。

転職エージェントなら、こういった自分では考えることが難しい内容も、
企業への効果的なアピールや伝え方のアドバイスを貰えるよ!
Q: 発達障害の種類(ADHD、ASDなど)によって、適職や転職の注意点は違う?
A: 発達障害の種類によって、得意なことや苦手なこと、特性などが異なるため、適職や転職活動における注意点も異なります。
- ADHD(注意欠如・多動症): 集中力を活かせる単調でない業務、興味関心のある分野、活動的な仕事などが比較的向いていると言われます。転職活動では、時間管理や書類作成のサポート、面接での落ち着いた対応などが重要になる場合があります。
- ASD(自閉スペクトラム症): 集中力や緻密さを活かせる専門性の高い業務、ルーティンワーク、一人で黙々と作業できる環境などが比較的向いていると言われます。転職活動では、曖昧な指示や抽象的な質問への対応、感覚過敏への配慮などを事前に伝えておくことが重要になる場合があります。
ご自身の特性を理解し、それを強みとして活かせる仕事を選ぶこと、そして、苦手なことや配慮してほしいことを事前に企業に伝えることが大切です。
Q: 転職エージェントの利用に費用はかかる?無料で利用できる範囲は?
A: 転職エージェントの利用は、基本的に無料です。求職者(あなた)がエージェントに登録し、求人紹介、書類添削、面接対策などのサポートを受ける際に、費用が発生することはありません。

私もエージェントでは「企業紹介」や「面接練習」などをしてもらったけど、
1円も費用はかからなかったよ
転職エージェントの主な収入源は、求職者がエージェントを通じて企業に入社した際に、企業から支払われる紹介手数料です。
そのため、求職者は安心して無料で、専門的な転職サポートを受けることができます。
Q:エージェントに紹介してもらった会社に絶対入社しないといけない?
A:全くそんなことない!そもそもエージェントは、「転職しようか迷っている」人も利用することができるサービス。そのため、紹介してもらった企業には絶対入社しないといけないというルールはありません。

筆者もエージェントを利用したものの、結局選んだ企業は自分で探して申し込んだ会社だよ。
あくまでもエージェントは、就職・転職活動をスムーズに行うための一つのツールとして使うのがオススメです。
そのうえで、紹介された企業とご縁があったらいいですね。
あなたに最適なエージェントを見つけ、新たなキャリアをスタート!
各エージェントの特徴と、あなた自身の希望や状況を照らし合わせ、最も適したエージェントを選びましょう。複数のエージェントに相談することも有効な手段です。あなたの個性と才能が最大限に活かせる職場との出会いを、心から応援しています。
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